実務ガイド / 担当者向け

インフルエンサーへの依頼方法と例文|DM・メールのテンプレ付き

「候補は見つかったけれど、どう声をかければいいのか分からない」――そんなPR・マーケティング担当者に向けて、依頼前に決めておくこと、連絡手段の選び方、依頼文に盛り込むべき項目を整理しました。そのままコピーして使えるDM用・メール用の例文テンプレートと、返信率を上げるコツまで一気通貫で解説します。

公開 2026.06.04 | TRIAS編集部

インフルエンサーへの依頼は、最初の一通で印象がほぼ決まります。条件が曖昧なまま「PRをお願いできますか?」とだけ送っても、相手は何を判断すればよいか分からず、返信は来にくくなります。本記事では、依頼の前に決めておくこと(目的・予算・条件)から、3つの依頼方法、依頼の流れ、依頼文に盛り込む項目、そしてそのままコピーして使えるDM用・メール用の例文テンプレートまでをまとめました。返信率を上げるコツとNG例、契約・ステマ規制の注意点もあわせて、はじめての方でも実務にそのまま使える形で整理しています。特定のサービスに依存しない、中立的な視点での解説を心がけました。

目次

  1. 依頼の前に決めておくこと(目的・予算・条件)
  2. インフルエンサーへの依頼方法は3つ
  3. 依頼の流れ(最初の連絡から投稿まで)
  4. 依頼文に盛り込む項目(チェックリスト)
  5. 例文テンプレート(DM用・メール用)
  6. 返信率を上げるコツとNG例
  7. 契約・ステマ規制で必ず押さえる注意点
  8. よくある質問

依頼の前に決めておくこと(目的・予算・条件)

依頼文を書き始める前に、まず社内で「何を・いくらで・どんな条件でお願いするのか」を固めておく必要があります。ここが曖昧なまま連絡すると、相手から条件を尋ねられた段階で答えに詰まり、やり取りが長引いたり、信頼を損ねたりします。逆に、最初の一通で要点が整理されていれば、相手は受けるかどうかをすぐ判断でき、結果として返信率も話の進み方も大きく変わります。依頼の準備は、相手のためだけでなく、自社の交渉を有利に進めるための土台でもあります。

目的:その投稿で何を達成したいか

まず決めるべきは施策の目的です。「とりあえず話題になればいい」という漠然とした状態では、依頼内容も評価基準もぶれてしまいます。一般的に、インフルエンサー施策の目的は次の3つに整理できます。目的が決まると、依頼すべき相手の規模も、投稿で重視してほしいポイントも自然と定まります。

目的が定まっていない場合は、依頼の前に候補の探し方・選び方から整理し直すのが近道です。探し方の全体像は記事①(インフルエンサーの探し方 完全ガイド)で解説しています。

予算:費用の相場を把握しておく

依頼前に、おおよその予算感を持っておくことも欠かせません。費用が分からないまま連絡すると、相手から提示された金額が妥当かどうか判断できず、交渉の主導権を失いがちです。Instagramで直接依頼する場合の費用は、「フォロワー数 × フォロワー単価2〜4円」が一つの目安とされています。

費用の目安(直接依頼の場合)

フォロワー単価は2〜4円が一般的な目安です。
例:フォロワー5万人 × 2〜4円 = 10〜20万円程度
美容・金融などジャンルによって単価は高めになる傾向があります。キャスティング会社や代理店を経由する場合は、これにディレクション費(費用の20〜30%程度)が加わるのが一般的です。あくまで目安であり、実績や投稿内容(フィード・リール・ストーリーズの組み合わせ)によって変動します。

費用の内訳や、規模別の相場、商品提供(ギフティング)との違いについては記事⑥(インフルエンサーの費用・料金相場)でくわしく解説しています。予算の上限を社内で握ってから連絡すると、交渉がスムーズです。

条件:依頼内容を具体化する

目的と予算が決まったら、依頼の具体的な条件を言語化します。ここで詰めておくべき項目は多岐にわたりますが、最低限、次の点は事前に決めておきましょう。条件が具体的なほど、相手は受けやすく、認識のズレも起きにくくなります。

項目事前に決めておく内容
投稿の種類フィード投稿/リール/ストーリーズ/複数の組み合わせ、のいずれか。
投稿数1回のみか、複数回か。期間中の投稿頻度も決めておく。
投稿時期掲載してほしい時期・期限。発売日やキャンペーンとの兼ね合いを確認。
報酬・条件金額、または商品提供のみか。支払い時期・方法もあわせて。
訴求ポイント商品の何を伝えてほしいか。最低限入れてほしい要素。
必須事項指定ハッシュタグ、メンション(@)、リンク、#PRなどの広告明示。
二次利用投稿を自社の広告やサイトに転用するか。する場合は範囲と期間。
「縛りすぎない」のもコツ

条件は明確にすべきですが、表現の細部まで指定しすぎると、その人らしさが失われ、フォロワーに「らしくない宣伝」と受け取られかねません。必須事項(伝えてほしい要素・広告明示)は明確に、表現方法はある程度任せる――このバランスが、自然で反応の良い投稿につながります。

インフルエンサーへの依頼方法は3つ

インフルエンサーへ依頼する手段は、大きく次の3つに整理できます。予算・社内のリソース・依頼したい人数によって、向いている方法は変わります。まずは全体像をつかみましょう。

✉️

① 直接依頼(DM・メール)

本人へDMやメールで直接連絡する方法。仲介手数料がかからず、コストを抑えやすい。やり取りは自社で行う。

🏢

② キャスティング会社・代理店

候補の選定・交渉・進行管理を代行してもらう方法。手間は減るがディレクション費がかかる。

🛠️

③ プラットフォーム

マッチング型サービス上で募集・依頼する方法。多数の候補にまとめて声をかけやすい。

① 直接依頼(DM・メール)

もっともコストを抑えやすいのが、インフルエンサー本人へ直接連絡する方法です。InstagramであればDM(ダイレクトメッセージ)、プロフィールに連絡先が記載されていればメールで連絡します。仲介手数料がかからないため、同じ予算でもより多くを報酬や商品に充てられるのが利点です。

一方で、候補の選定・条件の交渉・スケジュール調整・投稿内容の確認・支払い手続きまで、すべて自社で行う必要があります。連絡しても返信が来ないことも珍しくなく、相応の手間と時間がかかる点は理解しておきましょう。少人数のスポット依頼や、まず小さく試したい段階に向いています。

メリット

  • 仲介手数料がかからず、コストを抑えやすい
  • 本人と直接やり取りでき、認識を合わせやすい
  • 少人数・スポット依頼を手軽に始められる

デメリット

  • 選定・交渉・管理をすべて自社で行う必要がある
  • 返信が来ないこともあり、手間と時間がかかる
  • 契約・支払いの取り決めも自社で整える必要がある

② キャスティング会社・代理店に依頼する

2つ目が、インフルエンサーのキャスティング会社や広告代理店に依頼する方法です。目的や予算を伝えれば、候補の選定から交渉、スケジュール管理、投稿チェック、効果測定まで一括で代行してもらえます。自社の工数を大きく削減でき、はじめての施策や大規模なキャンペーンで力を発揮します。

その分、ディレクション費(一般に費用の20〜30%程度)が上乗せされるため、総額は直接依頼より高くなります。事務所所属の人気インフルエンサーへは個人でアプローチしづらいことも多く、そうした相手に依頼したい場合にも有効な選択肢です。

メリット

  • 選定・交渉・管理を任せられ、工数が減る
  • 事務所所属の人気層にもアプローチしやすい
  • 進行・トラブル対応のノウハウを借りられる

デメリット

  • ディレクション費がかかり、総額が高くなる
  • 本人との距離が遠く、細かな調整に時間がかかる場合がある
  • 会社ごとに得意ジャンル・対応範囲が異なる

③ プラットフォーム(マッチング型)を使う

3つ目が、企業とインフルエンサーをつなぐマッチング型のプラットフォームを利用する方法です。サービス上で案件を掲載し、応募してきた人の中から選んだり、条件で絞り込んで声をかけたりできます。多数の候補にまとめてアプローチしやすく、応募型であれば「やりたい人」が集まるため、温度感の合う相手と出会いやすいのが特徴です。

サービスによって、登録しているインフルエンサーの層・料金体系・サポート範囲は大きく異なります。利用料や手数料がかかるものが多いため、対応SNSや規模感が自社の目的に合うかを確認してから選びましょう。なお、依頼の前段である「候補をどう見つけ、数値で比較するか」には検索ツールが役立ちます。ツールの種類や選び方は記事④(インフルエンサー検索ツール比較)を参照してください。

メリット

  • 多数の候補へまとめてアプローチしやすい
  • 応募型なら温度感の合う相手と出会いやすい
  • やり取りや管理の機能が用意されていることが多い

デメリット

  • 利用料・手数料がかかる場合がある
  • 登録者の層・規模はサービスによって偏りがある
  • 応募者の見極めはやはり自社で行う必要がある
どの方法を選ぶ?

コストを抑えて小さく試すなら①直接依頼、工数をかけずに任せたい・大規模に展開したいなら②キャスティング会社、多数にまとめて声をかけたいなら③プラットフォーム、と整理すると選びやすくなります。本記事の例文テンプレートは、おもに①の直接依頼で使える内容を中心にまとめています。

依頼の流れ(最初の連絡から投稿まで)

ここでは、もっとも自社の手が動く直接依頼を例に、最初の連絡から投稿・効果確認までの流れを6ステップで整理します。全体像を先に把握しておくと、どの段階で何を伝え、何を取り決めればよいかが明確になります。

  1. 候補のリストアップ・連絡先の確認依頼したい候補を一覧化し、DMが可能か、プロフィールにメールアドレスや所属事務所の記載があるかを確認します。事務所所属の場合は、本人ではなく事務所が窓口になることがあります。
  2. 最初の連絡(依頼の打診)DMまたはメールで、自己紹介・依頼の概要・条件の要点を伝えて打診します。この一通の質が、その後の返信率を大きく左右します(具体的な文面は次章の例文を参照)。
  3. 条件のすり合わせ・見積もり相手が前向きなら、報酬・投稿内容・時期・必須事項などの条件を詰めます。金額やスケジュールは双方の認識を文面で残しておくと安全です。
  4. 契約・発注の取り交わし合意した条件を発注書や簡単な契約書にまとめ、書面(メールでの合意でも可)で残します。二次利用やキャンセル時の扱いも、ここで明文化しておきます。
  5. 商品提供・投稿内容の確認必要に応じて商品を送付し、投稿の下書きや構成案を事前に共有してもらいます。修正は最小限にとどめ、表現は本人らしさを尊重します。広告明示(#PR等)の有無も必ず確認します。
  6. 投稿・効果確認・支払い合意した時期に投稿してもらい、リーチ・いいね・保存・コメントなどの数値を確認します。取り決めた条件どおりに投稿されているかを確認し、支払いを行って完了です。
「言った・言わない」を防ぐ

口頭やDMだけで条件を決めると、後で認識のズレが起きやすくなります。金額・投稿内容・時期・必須事項・二次利用の範囲は、必ず文面(メール・発注書など)に残しておきましょう。トラブルの大半は、この一手間で防げます。

依頼する前に、まずは候補をまとめて検索

ジャンル・フォロワー数・エンゲージメントなどの条件で、Instagramのインフルエンサーをまとめて検索できます。連絡先の目星をつける第一歩に。

インフルエンサーを検索する →

依頼文に盛り込む項目(チェックリスト)

依頼文(最初の連絡)には、相手が「受けるかどうか」を判断するために必要な情報を、過不足なく盛り込むことが重要です。情報が足りないと相手は何度も確認しなければならず、多すぎると最後まで読まれません。次の項目を意識すると、簡潔で過不足のない依頼文になります。

🙋

① 自己紹介

会社名・担当者名・事業内容を簡潔に。怪しい連絡ではないと最初に伝える。

💌

② 連絡した理由

なぜその人に依頼したいのか。具体的な投稿や世界観に触れると誠実さが伝わる。

📦

③ 依頼の概要

商品・サービスの紹介と、何をお願いしたいか(投稿の種類・数)を端的に。

💰

④ 条件・報酬

報酬や商品提供の有無、投稿時期など、判断に必要な条件を提示する。

📌

⑤ 必須事項

指定ハッシュタグ、#PRなどの広告明示、メンション・リンクなど、外せない条件。

🤝

⑥ 返信のお願い

興味の有無や条件相談の連絡先・期限を明記し、次のアクションを示す。

各項目で押さえたいポイント

カードで挙げた6項目を、もう少し具体的に補足します。順番どおりに書くだけで、自然と読みやすい依頼文になります。

最初の連絡は「読み切れる長さ」に

とくにDMは長文だと読まれにくくなります。最初の一通では①〜④+⑥を簡潔に伝え、詳細な必須事項や契約条件は、相手が前向きに返信してくれた後に共有する――という二段構えが現実的です。最初から全部を詰め込もうとしないことが、かえって返信率を上げます。

例文テンプレート(DM用・メール用)

ここでは、そのままコピーして使える依頼文の例文を、DM用メール用の2パターンで紹介します。【 】で囲った箇所を自社の情報に置き換えるだけで使えます。前章の項目をベースにしているので、不要な部分は削り、自社の言葉に整えてご活用ください。なお、これらはあくまでひな形です。相手の投稿に触れる一文(連絡した理由)は、必ず個別に書き換えることをおすすめします。

DM用の依頼文テンプレート(短め・打診向け)

DMは画面に表示される量が限られるため、要点を絞った短めの文面が向いています。まずは打診として送り、相手が前向きなら詳細を共有する想定です。

▼ DM用テンプレート(コピーして使えます)

はじめまして。【会社名】で【商品・サービス名】を担当しております【担当者名】と申します。突然のご連絡失礼いたします。

【〇〇に関する投稿】を拝見し、【商品・サービス名】の魅力を伝えていただける方だと感じ、ご連絡しました。

つきましては、弊社の【商品・サービス名】を実際にお試しいただき、Instagramでご紹介(【フィード投稿1回/リール1本】など)いただけないかと考えております。
・報酬:【〇〇円】(または【商品提供のみ】)
・投稿時期:【〇月頃を希望】
・投稿には景品表示法に基づき「#PR」の表記をお願いしております。

ご興味をお持ちいただけましたら、詳細をお送りいたしますので、ご返信いただけますと幸いです。条件のご相談も承ります。どうぞよろしくお願いいたします。

DMでは、最初に名乗り、なぜ連絡したのかを一文添えるだけで、印象が大きく変わります。報酬や時期といった判断材料を簡潔に示し、最後に返信を促すのがポイントです。

メール用の依頼文テンプレート(詳細・正式依頼向け)

プロフィールにメールアドレスが記載されている場合や、事務所宛てに送る場合は、メールが適しています。DMより情報量を増やし、条件を整理して提示できます。

▼ メール用テンプレート(コピーして使えます)

件名:【商品・サービス名】PRご依頼のご相談(【会社名】)

〇〇 様(【アカウント名】様)

突然のご連絡失礼いたします。
【会社名】で【商品・サービス名】のPRを担当しております【担当者名】と申します。

日頃から【〇〇に関する投稿】を拝見しており、【発信されている世界観/テーマ】が弊社の【商品・サービス名】と親和性が高いと感じ、ぜひご紹介をお願いできないかとご連絡いたしました。

=== ご依頼内容(案)===
・商品/サービス:【商品・サービス名/簡単な説明】
・依頼内容:【Instagramフィード投稿1回+ストーリーズ1回】など
・投稿時期:【〇月〇日〜〇月〇日の間で1回】
・報酬:【〇〇円(税込)】/または【商品提供(〇〇)】
・必須事項:「#PR」の表記、@【公式アカウント】のメンション、【指定ハッシュタグ】
・備考:投稿の表現は〇〇様にお任せいたします。事前に構成案のみご共有いただけますと幸いです。
=================

上記はあくまで案ですので、投稿内容・条件・報酬についてはご相談のうえ決めさせていただければと存じます。
ご興味をお持ちいただけましたら、【〇月〇日】頃までに本メールへご返信いただけますと幸いです。

ご検討のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。

――――――――――
【会社名】/【部署名】
【担当者名】
Mail:【メールアドレス】/Tel:【電話番号】
――――――――――

テンプレートを使うときの注意

テンプレートはあくまで土台です。「連絡した理由」と「依頼内容」は必ず個別に書き換えてください。同じ文面を多数にそのまま送ると、定型文だと見抜かれ、返信率が下がります。また、報酬・必須事項・広告明示(#PR)は、相手が判断・承諾しやすいよう、最初の段階から明確に示しておくのが誠実です。

返信率を上げるコツとNG例

同じ依頼でも、文面や進め方しだいで返信率は大きく変わります。インフルエンサーには日々多くの依頼が届くため、「丁寧で・具体的で・相手への敬意がある」連絡ほど目に留まりやすくなります。ここでは、返信率を上げる工夫と、避けたいNG例を対比で整理します。

返信率を上げるコツ(OK)

  • 冒頭で会社名・担当者名を名乗り、素性を明らかにする
  • 相手の具体的な投稿・世界観に触れ、「あなたに頼みたい」と伝える
  • 報酬・投稿内容・時期など、判断材料を最初に提示する
  • 表現はある程度任せ、必須事項だけを明確にする
  • 返信の期限と連絡先を添え、次の行動を示す
  • 丁寧な言葉づかいで、対等なパートナーとして接する

避けたいNG例

  • 誰からの連絡か分からない(会社名・名前がない)
  • 明らかな一斉送信のコピペ文で、固有名詞がない
  • 報酬や条件を一切示さず「PRお願いできますか?」だけ
  • 「無料で(商品提供のみで)拡散してほしい」と一方的に求める
  • 表現を細かく縛りすぎ、相手の裁量がない
  • 広告明示(#PR)を「付けないでほしい」と依頼する

なぜそのNGは嫌われるのか

NG例の背景を理解しておくと、自社の依頼文を見直す視点が持てます。インフルエンサーにとって、アカウントは時間をかけて育ててきた資産であり、フォロワーとの信頼関係そのものです。その前提に立つと、避けるべき連絡が見えてきます。

「断られても丁寧に」が次につながる

条件が合わずに断られることもあります。その際も丁寧にお礼を伝えておくと、印象が残り、別の機会や紹介につながることがあります。インフルエンサー業界の評判は伝わりやすいため、一件一件の対応の積み重ねが、長期的な依頼のしやすさを左右します。

契約・ステマ規制で必ず押さえる注意点

条件が合意できたら、必ず契約・発注の取り決めを文面に残し、あわせてステマ規制への対応を徹底します。ここを軽視すると、トラブルや法令違反のリスクにつながります。最後に、依頼時に外せない注意点を整理します。

契約・発注で明文化しておくこと

個人への依頼でも、口頭やDMだけで済ませず、最低限の条件は書面(発注書・簡易な契約書・メールでの合意)で残しておきましょう。次の項目を明文化しておくと、後の認識のズレを防げます。

明文化する項目取り決めの内容
投稿内容・本数投稿の種類(フィード/リール/ストーリーズ)と回数。
投稿時期・期限掲載してほしい日・期間。掲載期間(消さない期間)も決める場合がある。
報酬・支払い条件金額(税込/税抜)、支払い時期・方法。商品提供のみの場合もその旨。
必須事項#PR等の広告明示、指定ハッシュタグ、メンション、リンク。
二次利用の範囲投稿を自社の広告・LP・店頭などに転用するか。範囲・期間・媒体。
キャンセル・修正キャンセル時の扱い、修正対応の回数や範囲。

とくに二次利用は見落とされがちです。インフルエンサーが投稿したコンテンツの権利は基本的に本人にあるため、自社サイトや広告に転用したい場合は、事前に許諾の範囲を取り決めておく必要があります。後から「使っていいですか」では、追加費用やトラブルの原因になります。

ステマ規制(広告であることの明示)は必須

依頼時に絶対に外せないのがステルスマーケティング(ステマ)規制への対応です。これは2023年10月1日から、景品表示法上の「不当表示」として規制されているもので、実際は広告・PRであるにもかかわらず、それを隠して消費者に「第三者の自発的な感想」であるかのように見せる行為が禁止されています。

ステマ規制で押さえる3点

・依頼に基づく投稿(広告)には、「#PR」「#広告」「#プロモーション」など、広告だと一般消費者が明確に判別できる表示が必要です。投稿の冒頭など、見つけやすい位置への記載が望まれます。
・規制の対象は、商品・サービスを供給する事業者(広告主)=依頼する企業側です。インフルエンサー本人ではなく、依頼した企業に責任が生じる点に注意してください。
・「広告だと分からないように」「#PRを付けないで」といった依頼は明確にNGです。違反は措置命令の対象となり得ます。

つまり、広告であることを正しく開示したうえで、内容の魅力で勝負してもらう――これが、信頼を損なわずに成果を出す前提条件です。依頼の段階で「広告明示をお願いする」旨を伝えておけば、後のトラブルを防げます。ステマ規制の具体的な対象範囲・表示方法・運用上の注意は、記事⑨(ステマ規制の徹底解説)でくわしくまとめています。依頼前に必ず目を通しておくことをおすすめします。

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よくある質問

インフルエンサーへの依頼は、DMとメールのどちらが良いですか?
相手の状況に合わせて選びます。プロフィールにメールアドレスや所属事務所の記載がある場合は、条件を整理して伝えやすいメールが適しています。記載がなく本人へ直接連絡したい場合はDMを使います。DMは表示量が限られるため要点を絞った短めの打診にとどめ、相手が前向きなら詳細をメール等で共有する、という二段構えが現実的です。
依頼文(最初の連絡)には何を書けばよいですか?
「①自己紹介(会社名・担当者名)」「②連絡した理由(その人に頼みたい理由)」「③依頼の概要(商品と投稿の種類・数)」「④条件・報酬」「⑤必須事項(#PR等の広告明示・指定ハッシュタグ)」「⑥返信のお願い」の6点が基本です。とくに最初の連絡では、相手が受けるかどうかを判断できるよう、報酬や条件を具体的に示すことが返信率を高めます。
商品提供だけ(報酬なし)で依頼してもよいですか?
商品提供(ギフティング)のみの依頼自体は成立します。ただし、それを「当然」とする一方的な姿勢は避けましょう。相手の労力や影響力に見合うかは相手が判断します。商品提供のみの場合でも、依頼であれば広告にあたるため「#PR」などの広告明示は必要です。報酬の有無は最初の連絡で明確に伝えると、認識のズレを防げます。
依頼時に契約書は必要ですか?
個人への依頼でも、投稿内容・本数・時期・報酬・支払い条件・必須事項・二次利用の範囲・キャンセル時の扱いは、書面(発注書や簡易な契約書、メールでの合意でも可)で残しておくことを強くおすすめします。とくに投稿を自社の広告やサイトに転用する二次利用は見落とされがちなので、事前に許諾の範囲を取り決めておきましょう。
依頼時にステマ規制で注意すべきことは何ですか?
依頼に基づく投稿には「#PR」「#広告」など広告だと一般消費者が明確に判別できる表示を付けてもらう必要があります。2023年10月1日施行の景品表示法上の規制で、広告であることを隠す行為が禁止されています。規制の対象は依頼する側の事業者(広告主)であり、企業側に責任が生じます。「広告と分からないように」「#PRを付けないで」といった依頼はNGです。

まとめ

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TRIAS編集部
インフルエンサーマーケティングの支援を行うTRIAS株式会社の編集部です。無料のInstagramインフルエンサー検索ツール「インフルエンサーサーチ」を運営しています。